今から思い返せば、良いことばかり口にして、してやられた感が強く、結局のところ、若かったから騙されたんだなとしか言いようがないのですが、私は、とある会社社長の愛人として生活している時期がありました。というか、愛人なんかになるつもりはなかったのですが、社長が同棲中の彼女を追い出せなくて、結果、私のために部屋をあてがい、囲うスタイルになってしまい、傍から見たら愛人ということになったのです。行動した経緯は、もともと出会い喫茶で知り合い、時期としては約8年程度でした。お金は毎月、決まった生活費として30万円。あとは、必要になったものは、すべて費用を出してくれました。外食するときはすべて相手が支払い、正直貯金が貯まって仕方ありませんでした。その時の心情としては、いくらでもお金があると思い、生活レベルが上がって、派手な金遣いをしていました。ちょっとしたことで、タクシーを呼び、外食をし、また、ファッションや美容にもお金をかけました。プチ整形もたびたびやりましたし、自分のコンプレックスはすべて治しました。本当に文字通り湯水の如くお金を使いまくりました。その後、愛人をやめることになり、いくらかまとまったお金がもらえるものかと勘違いしていたのですが、結局手切れ金さえもらえず仕舞いでした。また、住んでいたマンションからも出ていくこととなり、着の身着のまま裸一貫でやり直さねばならくなったのです。今になって後悔していることとしては、別れるときには、手切れ金はいくらというような話をしておくべきだったことが挙げられます。正直、そのくらいは当たり前の権利だとばかりにたかをくくっていたのがダメだったみたいです。また、一度高くなってしまった生活レベルを落とすことは、並大抵のことではありませんでした。なので、そのあたりももっと節制しておけば、少しは手元に貯金も残ったに違いないと後悔しています。同じような状況で悩んでいる人にアドバイスできることがあるとすれば、とにかく、独立するためのお金やお店、不動産などはもらえるよう、きっちり話を付けておくことが大事だと言えます。私を反面教師にしてがんばってください。
38歳女が愛人をクビになってすべてを失った話
